車の窓から赤レンガの建物が目に入った。「ちょっと車を止めてください」。 降りてみてその建物をながめていると少し強い風が出てきたので、思わず 帽子を押さえたその直後、見たこともないでもなぜか懐かしいような風景 がほんの短い時間漂っていた。